ご社宝めぐり

足立区
氷川神社
区登録有形民俗文化財
弁天像供養庚申塔
 この弁天像は供養庚申塔として元禄2年(1689)に造立されたもので、右手に剣を握り、左手に宝珠を持った弁財天の坐像を主尊として陽刻(ようこく)しており、10名の造立者の名が刻まれている。
 塔の上部には日月、左右には雌雄の鶏、その台座部には三猿が彫り込まれており、弁財天を主尊とした庚申塔としては東京では一基と言われている。
 かつて境内にあった池の中州に祀られていたが、昭和32年(1957)の拝殿屋根葺替や境内整備の際に現在の地に遷座した。
 昭和58年、区登録有形民俗文化財指定。
氷川神社について
 神社の創建年代は未詳。今より南東の牛田寄の元宮という地に里人が勧請したと伝えられる。その後、荒廃していた神社を慶長3年(1598)、この地を支配した石出掃部介義胤が荒川水除堤を作るにあたり、境内地が建設用地となったため現在地に遷座した。そして、改めて武蔵国一の宮氷川神社の御分霊を勧請して、この地の鎮守とした。なお、社号額が令和元年3月から半年間の修復期間を経て披露された。
【鎮座地】東京都足立区千住仲町48-2
(令和元年11月寄稿)