ご社宝めぐり

墨田区
江島杉山神社
墨田区登録有形文化財
平家琵琶 漣漪さざなみ
 平家琵琶とは『平家物語』を語る伴奏に用いられる琵琶のことで、演奏者である琵琶法師は京都を中心に座を形成した。江戸時代には全国的な盲人組織として幕府の公認を受けたがこれが当道座で、惣検校となった杉山和一拝領屋敷内に関東惣録屋敷が置かれた。当地にはすでに江ノ島弁財天が勧請され、弁天社では2月・6月に「平家語り」を奉納する琵琶会が行われていた。
 琵琶箱には「漣漪(さざなみ)」と書かれ、蓋裏には著名な演奏家でもある検校らが琵琶を引き継ぎ、神社に奉納されるまでの経緯が記されている。この琵琶と撥、柱、琵琶箱は令和7年、墨田区登録有形文化財に登録された。
江島杉山神社について
 当社は神奈川県藤沢市江島神社の御分霊と、弁財天を篤く信仰した盲目の鍼医杉山和一大人命をお祀りしている。
 和一が晩年、徳川綱吉公の難病を治療回復させた。功に対し「何か欲しい物はないか」と綱吉公が問うと「ただ一つ目が欲しゅうございます」と答え、元禄6年6月18日、本所一ツ目に屋敷地を拝領。江ノ島弁財天を勧請することを許され、後に「本所一ツ目弁天社」と呼ばれる名所となった。明治に至り社名は江島神社と改められた。その後、境内に和一を祀る杉山神社を創祀。震災戦災により二つの社殿は焼失するが、昭和27年に合祀し江島杉山神社となった。
【鎮座地】東京都墨田区千歳1-8-2
(令和7年2月寄稿)
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