あきる野市
子生(こやす)神社
市指定有形文化財
本殿
江戸時代後期の弘化4年(1847)の建築で、構造は一間社流れ造である。屋根は薄い板を重ね合わせた「こけら葺」と呼ばれる葺き方で、軒唐破風と千鳥破風が付けられている。扁額や彫刻に記された文字から、大工「高階菊治郎邦直」や彫工「小川慶三良」の名が分かる。建築全体に渡って見事な彫刻や装飾が施され、保存状態も良く、江戸後期の本殿建築の様式を伝える社殿として貴重なものである。市指定有形文化財
子生(こやす)神社について
創立年月日不詳。社伝によると、室町時代の永正元年(1504)、両部神道修験者阿闍梨法印朱学院の創建という。弘化元年(1844)、本殿再建が行われ、嘉永5年(1852)には拝殿が完成した。昭和49年(1974)、本殿覆舎及び拝殿を改築して旧観を改めた。創建以来、子孫繁栄、安産子育の神として、妊婦の崇敬が篤い。
【鎮座地】東京都あきる野市小中野187
(令和2年9月寄稿)