ご社宝めぐり

新宿区
稲足神社
稲足(いなたり)神社  飛び地境内地
韋駄天尊(いだてんそん)  板碑(いたひ)
 江戸中期の創建。当初は、上州館林藩・秋元家の守護神として浅草に鎮座し、明治4年に秋元家下屋敷であった現在地に遷座した。昭和20年4月、空襲にて焼失。昭和30年、宮原柳僊画伯の筆により現在の板碑が復元され、昭和61年に堂宇が再建された。独立堂宇に祀られる韋駄天尊は珍しい。
 韋駄天尊は、インド由来の神で増長天八大将軍の一官とされる。俊足で知られ、足の神として信仰されている。足の速い人を「いだてん」と称える由来ともなった。
 東京マラソンに際しては、出発地の都庁に近いため、多くの走者が祈願を籠めている。
稲足神社・新宿韋駄天尊御堂について
 稲足神社(あきる野市)の飛び地境内地とされている。稲足神社の遷座・造営に尽力した実業家で元衆議院議員の野村専太郎翁が韋駄天尊を厚く崇敬し、御堂の復元にあたった由縁から、同社が神式にて祭祀することとなった。野村翁は、信仰心が厚く、東京都神社総代会長、神社本庁理事などを歴任した。御堂横には野村夫妻の像がある。
【鎮座地】
稲足神社鎮座地:東京都あきる野市菅生871番地
飛び地境内韋駄天尊御堂:東京都新宿区西新宿3-2-9
(令和3年8月寄稿)