足立区
稲荷神社
本殿付として区有形文化財
鏝絵
こてえ
当社は区内唯一の土蔵造りの本殿となっており、正面の扉の内側には「伊豆の長八」による鏝絵が描かれている。絵は夫婦の白狐で、向かって右扉に雄狐、左扉に雌狐が子狐を抱き、背後に稲穂が配されている。子狐を見る母狐の慈愛溢れる眼差し、優美な白狐の姿態など、名工・長八の技量が遺憾なく発揮された名作である。
土蔵造りの本殿も鏝絵の絵柄も稲の豊作を祈願したものと思われ、絶えず水害に苦しんだ当地の農民の願いが込められたものと考えられる。(区教育委員会掲示参照)
土蔵造りの本殿も鏝絵の絵柄も稲の豊作を祈願したものと思われ、絶えず水害に苦しんだ当地の農民の願いが込められたものと考えられる。(区教育委員会掲示参照)
稲荷神社について
当社の創建は延長4年(926)といわれ、初めは千住の渡し場のほとりの小高い丘に小さな社が造られたと伝わる。文禄3年(1594)千住大橋がかけられると、人馬の往来が数多くなり、宿場を通る人々や、河川の小揚組などの信仰を集め今日に至る。
【鎮座地】東京都足立区千住橋戸町25
(平成28年5月寄稿)