ご社宝めぐり

目黒区
天祖神社
庚申塔
 この二基の庚申塔は駒形で、合掌六臂の青面金剛、日月、二鶏、三猿が浮き彫りされています。江戸時代、農村では60日に一度巡ってくる庚申の日に人々が集まって青面金剛などをまつり、飲食しながら夜を明かす庚申待という民間信仰が盛んに行われていました。庚申待を18回(3年間)終えた後に建てたのが庚申塔です。
 右側の庚申塔は享保元年(1716)の造立で、彫像碑には珍しく道標を兼ねていて、区内の道標碑としては最古のものです。右側面の道標銘には「是より末町さき四辻、大道九品仏道、右せたかい道、左へふとう道」と刻まれており、それぞれが九品仏、世田谷、目黒不動へ続く道だったことが分かります。(以下略・目黒区教育委員会掲示参照)
天祖神社について
 このあたりは古来「お伊勢の森」と称し、樹木が茂っていた。創建の年月を詳らかにしないが、社殿の前に以前は、天に聳立する古松があって、旧東京市の老樹名木に指定されていた。幹の周囲一丈五尺余、高さ百丈余もあり、その年代から考えても数100年のものである。また鳥居には寛政3年(1791)9月8日と記されている。
【鎮座地】東京都目黒区上目黒2-32-15
(平成23年9月寄稿)