ご社宝めぐり

墨田区
稲荷神社【飛木稲荷】
区指定文化財
大公孫樹
 ご神木の大公孫樹(おおいちょう)について、昭和7年発行の『南葛飾郡神社要覧』に、樹齢数百年を算する霊木にして、神社の往古を證するに足り郡内唯一の大木なり。飛木稲荷の名は実に此神木より発し、亭々郡木を抜きて天空を摩する偉観を賞美せるに因るなり」と紹介されている。その後、昭和20年3月10日の東京大空襲により、その幹は黒こげとなり痩せてしまったが、今再び繁茂して悠久の命を伝えている。(墨田区指定文化財)
稲荷神社【飛木稲荷】について
 ご創建は応仁2年と伝えられ、旧南葛飾郡請地村の産土の神である。飛木は、飛んできた公孫樹の枝が根付いて生長したことを瑞気とし、稲荷を祀ったとある。請地は「浮き地」の転で、隅田川の河口に位置していた頃を偲ばせる。
【鎮座地】東京都墨田区押上2-39-6
(平成22年5月寄稿)