ご社宝めぐり

江東区
深川神明宮
拓本
深川鎮守天祖神社中興記碑文
 当社の創建以来、深川の地は水害にあうことも一再ならず、地震火災の災禍も度々であった。近くは関東大震災と戦災で、ご本殿こそ奇跡的に焼失を免れたが、社務所等の神社施設はもとより氏子町内は灰燼に帰した。写真は明治14年の大火で被災した際、20年の年月をかけた復興記念の碑文であり、石碑は戦災で焼失したが拓本のみ現存する。碑文には当社の由来と災禍から逞しく復興に尽力した先人の功績が刻まれている。この石碑は明治34年9月に造立された。
深川神明宮について
 今から400年余の昔、深川の地は葦の生い茂る三角州で住む人もなかった。その頃、深川八郎右衛門という人がこの地の開拓に着手し、崇敬する伊勢の皇大神宮のご分霊をお祀りしたのが当社の起源である。明治以来、社号を天祖神社と称したが、昭和22年に古来の深川神明宮に復し今日に至っている。現在のご社殿は昭和43年の竣工で、ご造営に際しては神宮より御太刀・御鉾・御楯のご神宝を撤下賜り、ご本殿に大切にお納めしている。
【鎮座地】東京都江東区森下1-3-17
(平成23年5月寄稿)