生命の言葉

伴部安崇
神感(しんかん)は清水へ月の宿るが如く
誠ある人の心には
神明感応(しんめいかんのう)ましますなり
神に祈って何のききめがあるのか、と問う人に対する一つの答え。月の輝きが、美しく澄んだ清水の表面に、又その奥底まで、影をおとすように、人にして誠心(誠心誠意)を以て、神に祈るものに対しては、神は必ず感応ましますものであるとしたものである。
『神道野中(のなか)の清水(しみず)』
伴部安崇 (ともべ やすたか)
江戸の生まれ、八重垣翁と号した。跡部光海(あとべ てるみ)の門弟。垂加神道学者で一般の教化にも当たった。
『神道野中の清水』は、世間一般の人々にわかりやすく神道を説いたものである。
神道知識の誘(いざな)ひ
万葉集(まんようしゅう)
『万葉集』は八世紀の末に成立した現存する日本最古の歌集と言われています。記された歌の作者は、歴代天皇・皇族から無名の庶民層に至るまでの様々な人々であり、生存年代は五世紀の半ばから約三百年間の幅があります。また、当時の我が国のほぼ全域とも言える筑紫から陸奥までの、四千五百余首を全二十巻に収録しています。
時間の雄大さと、当時の人々の感情や生活の息吹を伝える言葉が集成されたことは他にはありません。
今月の祝日
【春分の日(二十一日)】
生命の息吹を感じる季節です。自然の美しさをたたえ、すべての生き物を大切にしましょう。